弊社の思想にマッチしていたため、法務部門と事業部門の業務プロセスに違和感なくフィットしました
株式会社SHIFT 経営管理本部 経営管理部 法務グループ 上西 健太郎様に、GVA manage の導入背景や目的、導入後の変化についてお伺いしました。
株式会社SHIFTの事業内容を教えて頂けますでしょうか。
上西様:
SHIFTは、ソフトウェアの品質保証・テストの専門企業です。2005年の創業後、主力事業を品質保証・テストへと舵を切ったのが2009年です。
当初はECサイトやWebアプリケーションなどの領域を中心としたテストを主としていましたが、実績とともに対応業界もエンターテインメントやエンタープライズ領域へと年々広がり、現在では金融、保険・証券、流通業界などのエンタープライズ領域におけるミッションクリティカルな基幹システムの品質保証業務も数多く手掛けるようになっています。
また、最近では企業としての実績に加えて、各分野の専門家も多く在籍いただけるようになり、対応可能な専門領域も多岐にわたっています。テスト業務のアウトソーシングはもちろんのこと、開発の上流域における企画、要件定義、システム設計に対するコンサルティング、テスト自動化、システムの脆弱性対策や運用に至るまで、品質を軸に、ITにかかわるあらゆる領域を網羅できるようになっています。
GVA manage導入以前の法務案件の受付管理体制と課題を教えて頂けますでしょうか。
上西様:
私が入社した時には、事業部から法務への相談窓口は特に指定していませんでした。ですので「チャットで依頼がくる」「メールが送られてくる」と、依頼者によってバラバラでした。
そこで初期段階の整備として「契約審査以外の法律相談はメールでお願いします」と事業部に依頼して窓口の一本化を進めました。この時代はメールで依頼が来た内容をExcelに転記して管理台帳を作り、共有フォルダ内に管理台帳上の案件タイトルと同じ命名でフォルダを手動で作成し、案件に関連する資料をそのフォルダに格納するという形で進めていました。
次のステップとして、MicrosoftのPower Apps、Power Automateを活用して契約審査管理システムを内製しました。
①依頼者からMicrosoft Formsで依頼を送ってもらうと
②Excelの管理台帳に自動的に転記され
③共有フォルダ内にお客様名・契約書名で新しいフォルダを作り
④そのフォルダの中にFormsに添付されていた資料を保存する
という一連の操作を自動で行うシステムです。
しかし、Microsoftのサービス特有の機能制限がありエラーが頻繁に起こってしまったことや、Microsoftアカウントを持たないグループ会社からの依頼には内製システムを利用できない等の課題が出てきました。そのタイミングで GVA manage をご紹介いただき、そちらに移管できるなら良いのではないかという話に部内でなりました。
御社の法務部門の体制と法務案件の処理の流れを教えて頂けますでしょうか。
上西様:
現在の法務部門の人員は約10名で、グループ全体の法務案件の対応をしております。
GVA manage も内製システムも、基本は同じ形で運用しています。事業部門から法務案件を受け付けると、法務部門内で担当の割り振りが行われます。割り振りは責任者が朝礼等でメンバーが抱えている案件状況を確認し、メンバーに案件のレベル感をみて割り振っていくというのが基本的な流れです。ダブルチェックが必要な案件は2ndの担当者を指定したうえで割り振ります。
GVA manage導入時に苦労した点があれば教えて頂けますでしょうか。
上西様:
依頼者から法務部門への相談案件を受け付け、管理する思想が、GVA manage と内製システムとで同じ目線だったからだと思いますが、グループ会社への GVA manage 導入において苦労した点は特段ありませんでした。
GVA manageのフォームはどのように設計してますでしょうか。
上西様:
フォーム作成は下記のような形で行いました。
- 件名
- 所属部署でグループ会社の名前を入れて選択式
- 依頼者氏名・連絡先・CC
- 取引先
- 契約書・参考資料のアップロード
- 類型選択>秘密保持契約書・業務委託契約書・利用規約・その他
弊社においては、GVA manage の設計思想と従来の契約審査管理の仕組みが完全に合致していたことから、フォームの項目を変更する必要はほぼなかったです。
GVA manageでの案件の割り振りや管理はどのようにされてますでしょうか。
上西様:
GVA manage はメンバーが抱えている案件が一覧でき、ステータスも自動で変更されるので、割り振り業務が楽になっています。またダブルチェックの場合の2nd指定もできるというように、痒い所にも手が届く設計になっているのがありがたいです。
その他にGVA manageで気に入っている機能があれば教えて頂けますでしょうか。
上西様:
大きくは2つあります。
一点目は、情報が一カ所に集約でき、検索・閲覧がスムーズであるという点です。
案件詳細画面で複数の契約書ごとのバージョン・それに紐付くメッセージ・参考資料を一覧的に参照できるのが非常に良いです。従来は、契約審査時の契約書ファイルは共有フォルダで保管されており、法務内部のやり取りはチャットで行われていたため、特定の案件に関する審査時の法務内のやり取りを確認する際は、共有フォルダとは別にチャットも検索する必要がありました。
ですが、GVA manage では法務内のやり取りも含めて案件詳細画面に情報が集約されているため、検索等の手間がかかりません。契約書ファイルはバージョン管理されているので、最新ファイルがどれかで迷子にならないですし、契約書自体が大きくプレビュー表示されているのも、簡単な確認であればダウンロードすることなくレビューできるので気に入ってます。
二点目は、依頼者側でアカウントを作成する必要がない点です。
依頼者は GVA manage を使うためのアカウントが不要で、メールアドレスのみで法務とのやりとりができるので、グループ会社へ利用を広げやすいのが非常に良いです。またセキュリティ面も、やりとりできるメールアドレスのドメインを登録することで、メールに特有の誤送信リスクを低減できるため、弊社としてはありがたかったです。
カスタマイズはしてますでしょうか。
上西様:
各種メール通知のON /OFFを柔軟に設定できるため、新規の案件依頼等の見落としてはいけないものを中心にONにしています。個人ごとに設定できるので、他のメンバーに気を遣わなくて済みます。
また表示項目の設定のカスタマイズも利用しています。私自身は、案件一覧には必要最低限の情報だけを指定したかったので「案件カテゴリ」「連絡先」「CC」等の情報は消して案件詳細画面で見るようにしています。個人の好みが出やすいところなので、カスタマイズ性が高いことでストレスを無くす事ができています。
案件全体をCSVでダウンロードしてレポート化はしてますでしょうか。
上西様:
使っています。上司に毎月レポートを上げているので、GVA manage から加工しやすいcsv形式で出力できるのはありがたいです。
GVA manage のご利用にあたって、事業部の感想を頂けますでしょうか。
上西様:
依頼者側は、特定のURLからアクセスして依頼フォームから依頼を行った後は、メールだけを見ていればよいので、特段問題なく使えているようです。
また、デイリーのメール通知機能によって依頼者自身が依頼している件数やステータスがわかるので、見落としの防止という点でも役立ってるようです。