情報の散在や業務量の不透明さ、属人化といった課題をGVA manageで解決し、一元管理や対応の標準化を実現できました
GPSSホールディングス株式会社 企画管理本部 副本部長 新見 哲也 様、管理本部 法務・コンプライアンスグループ 鎌田 文博 様に、GVA manage の導入背景や目的、導入後の変化について伺いました。
事例の概要とGVA manage導入前後の変化
会社や事業の概要
新見様:
当社は、再生可能エネルギーを軸として、サステナブルな社会の実現に向けて、地域のステークホルダー(共同事業者)とともに、太陽光、風力、地熱、水力、バイオガスなどのエネルギー事業に取り組んでいます。
法務の体制と具体的な業務内容を教えてください
鎌田様:
法務・コンプライアンスグループは、経験豊富なベテラン4名が、事業部門からの依頼や相談に対応しています。
また、グループ長は、法務の専門家ではありませんが、大手金融機関の企画管理部門でのビジネス推進支援経験や海外駐在経験を有し、ビジネスに対する理解と多様な意見を受け入れる柔軟な視点から法務担当者と事業部門をサポートしています。
GVA manage導入以前の課題について
鎌田様:
一番の課題は法務部門への相談方法がバラバラだったことに起因して、事業部門から提供を受けた情報が、メール、Teams、共有フォルダ、法務担当者のPCや法務担当者の記憶に散在する状態でした。
法務部門からは相談方法としてメールを指定していたのですが、Teams、電話、直接席に相談に来るなど、様々な手段で相談が寄せられていました。
また相談を受けた案件は所定のExcelに記入して法務部内で共有し進捗確認を行っていたのですが、入力漏れなども発生しており、個々の法務担当者が抱えている業務量や進捗状況を十分に把握できないことが多々ありました。
また関連ファイルの保管に関しても所定の格納先(共有フォルダ)があるものの、すべてのファイルが格納されているわけではなく、個々人のPCの中に存在していることもあり、法務部門からの回答内容や成果物が属人化されるという問題もありました。
GVA manageを知ったきっかけを教えてください
鎌田様:
先ほどお話しした課題は前々から認識しておりまして、何か解決手段になるツールを探していました。
GVA manageを知ったのはGVA TECH社のセミナーだったと記憶しています。
サービスの紹介のセミナーではなかったのですが、終盤に少し紹介がありまして、探していたのはこれかもしれないと思いすぐにネットで検索してホームページを拝見しました。
ホームページにはまさに課題として考えていた点が解消できることが書かれており、トライアルに進んだ形になります。
GVA manage検討のポイントについて教えてください
鎌田様:
トライアルで実際に操作をさせていただき、また担当者の方のお話を聞いて個人的にはぜひ導入したいと考えました。
そこからは法務部門内でどう共有するか、また会社をどのように説得するかを考え、改めてチーム内で現状の課題のすり合わせを行い、法務業務の各プロセスにそれぞれどのような課題があり、その課題がGVA manageの導入によってどのように解決されるか(または解決されないのか)の認識を合わせていきました。
新見様:
会社を説得するには課題解決の内容だけでなく、コスト感や課題の中でも優先順位をつけ、導入を納得してもらう必要があります。
また一見便利そうに見えても、工数が増えて逆に不便になることもありますので、当社の業務にどのように溶け込むかを細かく確認する必要がありました。
鎌田が述べた通り、チームとして問題意識を改めて共有し、チーム全体でトライアルに臨み、様々な意見を持ち寄って検討することを重要視しました。
またGVA manageの導入にあたっては法務部門だけの問題ではないので、全社導入に耐えうるシステムになっているかも注視しました。
鎌田様:
検討の段階でまず気にしたのは依頼フォームの設計についてです。
法務部門として依頼者にヒアリングしたい内容はあるものの、依頼者がどこまで付き合ってくれるか、バランスを考えるのに苦労しました。
まずはGVA manageの依頼フォームを利用してもらうというのが大事だったので、入力項目はかなり絞りこみつつ、説明書きを充実させることで依頼者の手を止めないような造りを意識しました。
また当社は外国人従業員もいますので言語についても心配していたのですが、タイトルや説明書き、選択肢まですべてオリジナルの記載ができたので最終的には英語併記をすることで誰でも扱えるフォームが出来上がりました。
GVA manageの全社展開の流れについて教えてください
鎌田様:
全社へのアナウンスは定例の全社朝礼でアナウンスをしました。
事前に説明資料を作成し、朝礼で画面共有して説明するとともにイントラに掲載し、 事業部側が利用方法について戸惑うことのないよう配慮しました。
事業部側の依頼方法が変わりますので、色々と質問が来るかと思っていたのですが、依頼フォームがシンプルなことやTeamsのチャット機能を利用するGVA manageの仕組みが従来の依頼方法(メール)よりも便利だったこともあると思いますが、質問はあまり来なかったです。
新見様:
事業部の反応は良い意味で驚きでした。
鎌田が説明資料の作成など事業部側が自走できるよう上手く促してくれたことで特に問題なく始めることができたように思います。
鎌田様:
実際には従来通りメールやチャットで問い合わせしてくる人もいたのですが、依頼フォームの利用へ誘導することで今ではほとんどの相談を依頼フォームで受け付けられています。
GVA manage導入後に感じている効果について教えてください
鎌田様:
一番は情報が集約化されたことです。
導入以前は情報と成果物の所在がバラバラで、なんとかその場では対応できても見返す際は非常に苦労が大きかったです。
現在はやりとりの内容からファイルまですべてが一元管理されているので、これだけでも導入の価値があったと思っています。
他には案件情報がGVA manageに集約されたので属人化が解消され、またそれぞれの対応の経緯を確認できるので、例えば法務担当者が病気などで一時的に対応できなくなったときに他の法務担当者がカバーすることが容易になり、対応の標準化につながっていると思います。
GVA manageはTeamsと連携しているので、当社ではメールよりもTeamsを業務に使っている人が多いため、Teamsを使って事業部門とやりとりできるようになった、というのも非常に大きいと思います。
GVA manageで気に入っている機能は何ですか
鎌田様:
気に入っている点はたくさんあるため絞り込むのが難しいですが、重宝しているのはチームチャットです。
法務部門内で他のメンバーと相談や意見交換することが容易になり、助かっています。
また、文書比較も便利ですね。特に後から追加された直前のバージョンとの比較をワンクリックでできる機能は重宝しています。
ひな型管理機能も後から追加された機能ではあるものの、当社のひな型をわかりやすく管理できるので今では当社のひな型はほぼほぼ格納されているようになっています。
GVA TECH社はユーザーの声に真摯に耳を傾け、機能開発の対応が早いので、チームチャットなど始めからあった機能もリッチテキストが使えるようになったり、後から追加された機能もどれも利便性が向上する使いやすい機能が多く、その点は導入にあたって想定していた以上の効果を感じるところです。
GVA manageに今後期待すること
鎌田様:
当社は今後、ワークフローツールに契約締結決裁を載せる予定があるのですが、ワークフローツールとGVA manageがAPI連携できるようになるとベストかもしれません。決裁者が決裁にあたって、GVA manageに載っている情報を必要に応じてワークフローから参照できるようになると嬉しいです。
新見様:
API連携までは必要ないと思いますが、この点は私も期待しています。
決裁にあたって法務部門がどのように関わっているかを確認できる仕組みは今後作っていかなければいけないと思っておりまして、集約化されたせっかくのデータが完全に独立してしまうのではなく、上手い形で参照できる仕組みがほしいですね。
もちろん決裁者は法務相談の一から十まで参照するわけではないので、法務の目を介しているということのサマリーが参照できれば良いのだと思います。