昨年に続き「企業の法務DXを後押しするリーガルテックカオスマップ 2024」を作成しました。

画像クリックで拡大

カオスマップ作成の背景

2023年は、ChatGPTに代表される「生成AI」が法務界隈でも注目を集めました。
生成AIの業務利用に関しては、その回答の正確性や入力データにおける個人情報の取り扱いについてなど様々な議論が行われ、一定の合意が法務界隈で得られたように感じます。

ジョン・サールが提唱した「強いAI、弱いAI」という点において、その汎用性の高さから生成AIは「強いAI」に分類されると考えられます。
ただ、生成AIは(技術自体は古くからあるものの)実用化に耐えうるサービスとして登場してからまだ日が浅く、ハイプ・サイクル的には黎明期→過度な期待のピークに向かっている最中と考えられ、単独サービスとしては「無料」「α版」という位置づけでいくつか散見される程度の状況でした。ですが、この状況は生成AI自体の成長、利用者側である我々の理解深化、その両方によって変わっていくものと考えられます。

一方で、リーガルテックの中でいち早くAIを取り入れて話題になった契約書レビューツールは、AIとしては「弱いAI」として位置づけられるものの、分野特化や廉価版、OEMなどにより企業とサービスの接点が強化され、導入企業も業界全体で数千社に及ぶ規模で普及しています。
正確性や厳密性を求められる法務の業務において、課題すべき解決が明確なAI契約書レビューツールには根強いニーズがあり、「既存サービスの強化のために」生成AIを取り入れていくツールが今後ますます増えていくと考えられます。

電子契約サービスは、いくつかの新サービスのローンチは確認できましたが、主要プレイヤーにおいて大きな変動はなかったように見受けられ、今後も持続的な成長が期待されます。

案件受付管理(マターマネジメント)の領域は、OLGA が大手企業を中心に導入が緩やかながら進み出し、またKPMGコンサルティング社のようにマターマネジメントの啓蒙に取り組む企業もいることから、今後さらなる普及が進むと考えられるでしょう。

契約書管理やCLMの領域は、プレイヤーの新規参入は見受けられないものの、電子契約サービスによる契約書管理業務のカバー、複数サービスを上手に組み合わせることによって自社に最適なCLMの実現など、登場から時間が経過したことによる機能のカバー範囲拡大によって、契約管理の課題解決の多様化が進んでいます。

全体としては、各社の既存サービスが生成AIの効果的な導入によって強化されるトレンドは今後さらに進み、しばらくの間は生成AIが法務DXを推進する重要ファクターとしてありつづけるのではないでしょうか。

本資料は、難易度の高い法務の業務に関連するサービスにフォーカスし、「これから導入をすすめる」または「すでに検討を着手している」企業法務担当者様に向けて、現在市場に出ているサービスを一覧にまとめました。

本資料が、ご検討の一助になれば幸いです。

資料ダウンロードフォーム

※なお、各社様のロゴを使用させていただいておりますが、使用上問題のある場合は削除・差し替え対応しますので、大変お手数ですがお問い合わせフォームよりご連絡いただきますよう、お願い申し上げます。