OLGAの法務データ基盤モジュールをお使いいただき、事業部とのやりとりや法務案件の受付一元化と蓄積・活用を実現されている企業様から、導入の背景や目的、効果についてお話しいただく事例セミナー。第三弾は、株式会社イングリウッド 法務部 部長の岩田和晃様をお招きしました。

前半は、イングリウッド社の急成長を支える法務案件管理のあり方について岩田様にお話しいただき、後半は、弊社代表の山本がモデレーターとなり、セミナーにご参加いただいた方からのご質問を通じて、岩田様にイングリウッド社の法務業務のあり方について詳しくお話を伺います。

第一部:イングリウッドの法務体制と法務案件管理とは

第一部のサマリー:
岩田氏が統括する法務部は、契約書の作成やレビュー、広告の法律チェック、コンプライアンスや個人情報の管理など、広範な業務を手掛けています。月間で約250件の法務案件を処理し、その内容は契約関連からコンプライアンス審査、その他の事項まで多岐にわたります。

OLGAの法務データ基盤モジュール導入前のイングリウッド社法務の課題として、案件管理の非効率さがありました。以前はSlackを用いて管理を行っていましたが、過去案件の特定や進捗の追跡が難しく、効率的ではありませんでした。そこで、オーストラリア製の法務案件管理ツールを導入しましたが、これにはローカライズの問題や、事業部門のメンバーからの不評など、新たな課題が生じました。

そんななか、岩田氏はGVA TECHがリリースした法務データ基盤システム「OLGAの法務データ基盤モジュール」に着目。法務案件管理にまつわる課題解決の可能性を感じ、導入を決定。多岐にわたる法務案件の効率的な管理を実現するための第一歩となりました。

岩田和晃様(以下、岩田様):
株式会社イングリッドで法務部長をしている岩田と申します。本日はよろしくお願いいたします。

まずは弊社について簡単に紹介いたします。株式会社イングリッドは、設立から約20年が経つ、小売業特化型のDXソリューションプロバイダーです。創業者はスニーカーをアメリカから個人輸入しネットで販売することから事業を始めました。そこからECビジネスを徐々に拡大し、現在は企業向けにECコンサルティングや広告関連サービス、物流サービスなども手掛けています。

事業としてはBtoB事業だけでなくBtoC事業も営んでおり、創業のきっかけとなったスニーカーの輸入販売をはじめ、化粧品やお弁当(三つ星ファーム https://mitsuboshifarm.jp/ )など自社で企画した商品やサービスも取り扱っており、芸能人とタイアップして開発した商品もあります。

このようにBtoBとBtoCの両方をバランスよく事業展開しているのが弊社の特徴です。昨今のスローガンとしては「小売企業のDX化を支援する」ことを掲げており、クライアント様のさまざまなビジネスの現場を支援しています。

弊社の法務組織について紹介します。まず弊社全体では約250名が在籍しており、法務部は、私(部長)1名、メンバー3名、事務を担当するアシスタント1名の合計5名体制で構成されています。法務案件は毎月約250件ほど取り扱っており、契約関連が100件、コンプライアンスに関する審査などが100件、その他が50件位という内訳です。

法務部としての業務内容は、一般的な法務部の主要業務である契約書の作成やレビューだけでなく、自社製品の企画や販売に伴うWeb広告のチェックも行っています。皆様もご存知の通り、Web広告は消費者庁、景品表示法などにより厳しく規制されており、弊社でも全ての広告について法務部が目を通し、不適切な広告は一切出さないように厳密にチェックを行っています。その他にも、コンプライアンスや個人情報の管理などの業務も担当しています。

また、新規事業開発やコーポレート関連や取締役会の事務局周りなど、他社では法務部門が行うかどうか微妙な範囲の業務も全て法務部で対応している他、M&Aの対応や法律に関する幅広い相談にも対応しています。

事業部と法務部の関係性とOLGAの法務データ基盤モジュール導入前の課題

岩田様:
ここからは、本日の主題である「事業部と法務部とのコミュニケーション」について話をしたいと思います。

事業に深く入り込む法務部

まずは事業部と法務部の関係性について。弊社の法務部は他社と比べて多種多様な業務を行っていると思います。だからといって、例えば、契約書レビューにおいてはリスクを指摘するだけといったことはなく、事業に深く入り込み具体的なアドバイスをすることも重視しています。また、利用規約の掲載するにあたって「どこにどういうリンクを貼るべきか」など、Webサイトの具体的な構成についてもアドバイスを行ったりします。

事業の深い理解を踏まえて、事業部と連携しながら業務を進めることで、より具体的で有用な法務サービスを提供できるよう心がけています。また、新規事業についても、法的スキームのリスク評価はもちろんのこと、事業計画やPLなど新規ビジネス全体を深く理解し、それらを踏まえた上で法務観点からリスクを把握し、事業部と一緒に打開策を考えることが、弊社の法務部の特徴だと思います。

弊社はベンチャー企業であるため、何よりもスピード感を重視しています。どれだけ業務をこなすかは重要ですが、時間を掛けすぎてしまっては意味がありません。そのため、タスク管理や時間管理は必須となっています。

OLGAの法務データ基盤モジュール導入前の法務案件の管理方法と問題点

岩田様:
次に法務部門のマネジメントについてです。私の手元には常に100件以上の法務案件があり、これらを適切なメンバーに割り振り、進捗を管理し、全体のバランスを保つことが求められています。これも私の仕事の一つであり、補助ツールがあればと常に考えていました。

今までどのように法務案件を管理してきたかと言いますと、最初はSlackで事業部からの案件を受付し管理していました。契約書や書類などのドキュメント類は、Googleドライブ上で各フォルダに案件番号を付与して、管理していました。

ですが、Slackは会社全体のコミュニケーションプラットフォームとして使用しているため、チャンネルが多数存在し、過去案件を調査するためにSlack上で検索してもピッタリと一致するものがすぐに見つかることはほとんどなく、非効率的だなと感じていました。Slackはあくまでコミュニケーションツールであるため、法務案件の管理には向いていなかったということですね。

そこで、法務案件の管理を効率化するためのツールを、日本だけでなく海外も視野にいれて探し、オーストラリアの会社が提供している案件管理ツールを見つけました。そのツールは、事業部から法務に案件相談が来たら、ツール上で受け付けて適切な人に割り振り、どのような法務案件かを特定するなど、法務案件管理にとって基本的な要素を備えていまして、Slackに比べると非常に便利で、弊社の法務部にとっては大いに役立つツールでした。

しかしながら、このツールは法務部だけでなく事業部のメンバーにもアカウントを発行する必要があり、ツール上で動きがあるとメールで通知が飛び、メール内のリンクからツールにログインしてやり取りをする、とった使い方をするもので、ツールを用いた法務案件の管理運用によって事業のスピード感が落ちてしまったり、そもそも法務のためだけにツールにログインするのが面倒だったりと、事業部からは非常に不評でした。

さらに、このツールを開発している会社はそこまで規模がおおきくない海外企業だったため、日本の販売代理店であるソフトウェア会社に製品担当者は一人しかいなかったことも相まって、ローカライズやサポートが十分に提供できない状況でした。そのため、何か問題があると販売代理店から本国に問い合わせるしかなく、トラブル対応やカスタマーサポートにおいても様々な問題がありました。

そんな時、GVA TECHさんがOLGAの法務データ基盤モジュールというツールをリリースしたというニュースを見つけ、すぐに資料を請求して話を伺いました。山本社長に来社いただき、以前のツールでどのような問題があったのか、どんなところで困っていたのか、といった話をした結果、OLGAの法務データ基盤モジュールならば弊社で抱えていた課題を解決できると考え、今年の2月にOLGAの法務データ基盤モジュールを契約しました。

OLGAの法務データ基盤モジュールの導入とその効果

岩田様:
以前のツールで最も評判が悪かった、わざわざ事業部門にもアカウントを発行する必要があり、ログインしてコミュニケーションを取らなくてはならない点ですが、OLGAの法務データ基盤モジュールは事業部のアカウントは不要で、SlackとOLGAの法務データ基盤モジュールを連携することで事業部サイドの業務フローは日常のコミュニケーションの流れからほぼ何も変わることなく、事業部と法務部で法務案件のやりとりができます。

そのため、事業部のツール導入に対する抵抗感もなく、OLGAの法務データ基盤モジュール導入によって法務案件のスピード感は大幅に向上しました。それだけでなく、法務部としても法務案件の管理をしっかりと行えるようになり、OLGAの法務データ基盤モジュールは事業部と法務部の双方のニーズを満たし、困っていた部分を解消してくれました。

また、OLGAの法務データ基盤モジュールは日本の会社が提供しているため、サポートも十分に受けることができ、過去に経験したようなトラブル対応もつつがなく解決しました。

ちなみにOLGAの法務データ基盤モジュールの導入事例インタビューを受けた際、事業部側の社員としては、以前のツールと比較すると以下の3点が特に優れていたとのことです。

1点目は、事業部のアカウントが不要で、ログインが不要であったこと。
2点目は、案件相談フォームが入力しやすかったこと。
そして3点目は、Slackだけで完結してコミュニケーションが円滑に進められることです。

これらのメリットにより、OLGAの法務データ基盤モジュールは事業部全体からも好評を得ています。

イングリウッドでの具体的なOLGAの法務データ基盤モジュールの活用方法とは

岩田様:
続いて、OLGAの法務データ基盤モジュールを我々がどのように使用しているかについて具体的に説明します。

シンプルなフォームを採用

OLGAの法務データ基盤モジュールのデフォルトのフォーム設定は「契約書レビュー」「契約書作成」「法律相談その他」の3つがありますが、弊社では「法律相談」のみを使用し、細かいカテゴリー(契約、コンプライアンス、知財、訴訟、M&Aなど)は法律相談内で分けて管理しています。これは、選択肢が多いと事業部の混乱を逆に招いてしまいかねないためです。

OLGAの法務データ基盤モジュールを用いた法務案件の具体的な運用方法は、まず事業部から新しい案件依頼が来ると、法務部がOLGAの法務データ基盤モジュール上で受けとり、部長である私が適切なメンバーに案件担当を割り振ります。

この流れは非常にシンプルで、管理者にとって使いやすいです。案件の一覧も見やすく、一度に多数の案件を把握することができます。私自身、常に100件以上の案件を抱えていますが、OLGAの法務データ基盤モジュールのおかげで効率的に管理できています。

地味だけと便利な「ボール」機能

OLGAの法務データ基盤モジュールにはボール機能という、目立ちませんが非常に便利な機能があります。この機能は、事業部と法務部との案件やり取りの中で「誰がボールを持っているか」を可視化してくれます。案件の一覧画面でもボールが表示されることで、誰がどの案件を担当しているかが一目でわかるようになっています。

書類のバージョン管理・文書比較

他に便利な機能としては、書類のバージョン管理機能をよく使っています。とくに契約書は、相手方とやり取りを重ねるなかで何度も修正が行われ、どれが最新版なのか混乱することがありますが、OLGAの法務データ基盤モジュールでは新しいバージョンを同じ案件内で管理・更新し、最新のものがどれか一目でわかります。さらに、新旧文書の差分を比較する機能もあるため、どの部分が変更されたのかを一画面内で簡単に確認できます。

過去案件情報の一元管理とナレッジマネジメント

また、OLGAの法務データ基盤モジュールは過去の案件情報や契約書など法務として必要なナレッジが自動的に集約されていきます。弊社は法務ナレッジを活用できるようにしておくことは非常に重要だと考えており、これまでGoogleドライブに保存していた契約書や旧ツールのデータ約6,000件をOLGAの法務データ基盤モジュールに全てアップロードして、過去案件をすべてOLGAの法務データ基盤モジュール上で参照できるようにしました。これによって、過去案件の調査をする際はOLGAの法務データ基盤モジュールだけを検索すれば良いようになり効率がアップしました。

また、ナレッジの集約に関しては、メール取り込み機能が最近追加されましたね。法務案件ごとに個別のメールアドレスを発行し、そのメールアドレスをたとえば顧問弁護士とのメールのCCに入れるだけで、顧問弁護士とのメールの内容が全てOLGAの法務データ基盤モジュールに取り込まれる、という機能です。これは非常に便利で、顧問弁護士とのやりとりを簡単に管理できるだけでなく、顧問弁護士からの回答をナレッジとして将来活用できます。

要望:案件ダッシュボード

OLGAの法務データ基盤モジュールにはまだありませんが、どの部署から、どのような相談が、どれくらい依頼されているか、誰が担当しているかを一覧表示できるダッシュボード機能があれば、より業務の効率化が図れると思っています。この点については、すでに山本社長に機能開発の依頼をしており、実装が進んでいるとのことで楽しみにしています。

第二部:案件管理を効率化するポイントをQ&Aで解説

GVA TECH山本(以下、山本):
GVA TECH 代表の山本です。岩田さん、第一部のご講演ありがとうございました。早速、参加者の皆様から質問がきていますので、ご回答をお願いしたいです。

参加者からのご質問:海外のリーガルテックを導入するリスクとメリット・デメリットは?

山本:
最初の質問です。

「海外のリーガルテックを導入することのリスクとメリット・デメリットについてどのように考えますか?取り扱う情報の性質上、国産の方がハンドリングしやすいのでは、という安心感があります」

岩田様:
私自身、リーガルテックは興味関心が深い分野で、特にアメリカなどリーガルテックの先進国からは多くの有益なツールが出てきているのを知っていました。海外製品であるからといって、必ずしもリスクがあるわけではないと私は思います。

ただし、細かいサポート体制については、弊社がそうであったように、最終的に製品提供元の本国に問い合わせる必要があったり、スピーディに処理できない事項があるかもしれません。しかし、国産製品と海外製品とがそこまで大きく違うわけではないとも考えています。

ですが、文化によるツール特性の違いは明らかに存在します。例えば電子契約ツールを検討したとき、日本の捺印文化と海外の署名文化とで合わない部分があったので、最終的には海外製品の採用を見送り、国内製品を選定しました。

だからと言って、必ずしも国産がいいというわけでもなく、サポートやその他の面では Microsoft や Adobe などの大手企業の製品が優れている場合もあります。ただし、小規模な企業の製品になると、国産製品の方が安心感はあるかもしれません。

参加者からのご質問:法務案件を分析するダッシュボードの活用方法は?

山本:
次のご質問です。

「ダッシュボードはどのように活用することを想定されていますか」。

岩田様:
例えば、マネージャーとして月毎に何件の依頼案件があったのかを確認したいと考えています。この情報は、
・従業員が働きすぎていないか
・案件が多すぎて問題がないか
・人員が足りないかどうか
といったことを判断するのに役立ちます。

これまでは、案件数や進行状況の確認に Excel を使い、手間をかけてデータを整理していましたが、OLGAの法務データ基盤モジュール に実装されるダッシュボードを使うことでこれらの情報が一目で確認でき、大幅な時間短縮と効率化が期待できると考えています。

個々のメンバーが何件の案件を担当しているかを見ることで、負担が偏らないようにすることもマネージャーの役割です。その他にも、各メンバーが担当している案件の進行状況を確認することで、特定の案件に時間がかかっているか、苦労していないか、といった点を把握することも可能になると考えています。これらの情報をマネージャーが常に確認できる状態は、効率的な案件管理や問題の早期解決につながると考えています。

どの部門からどの種類の契約が依頼されているのか、コンプライアンスの徹底が必要な案件相談が来ているのか、といったことも含めて、法務に来ている案件の詳細を分析することはマネージャーにとって必要不可欠な業務だと思いますし、会社全体や法務メンバーのリスクマネジメントを適切に行うためには必要な情報です。それを、これまで手動だったものが自動化されると、非常に便利になるなと期待しています。

山本:
ありがとうございます。私も企業法務の方とお話をするなかで、このようなデータ集計は常には行っておらず、法務の状況を経営陣や上司に報告する際には、定期的に Excel での作業に時間を割かざるを得ないという現状があると聞きます。

私からの追加質問なのですが、事業部からの依頼に記載されたデータをどのように利用するおつもりなのでしょう。具体的な次のアクションやデータの活用方法について、岩田さんのご意見をお聞きできますか。

岩田様:
依頼文書や契約案件の類型、依頼部署などはワンセットで必ず付いてくるものなので、それを個別に分析するというよりは、特定の部署から多くの案件が来ている場合には、特定の部署向けに適切なメンバーを配置することや、法務部メンバーの勉強のためにあえて対応経験のない担当をアサインする、といったような活用が考えられます。

参加者からのご質問: 案件対応にかかった時間の集計は可能?

山本:
ありがとうございました。次のご質問です。

「案件の対応にかかった時間を集計は可能でしょうか」。

これは私から回答させていただきます。案件の処理に要した時間の記録集計については、可能です。具体的には、OLGAの法務データ基盤モジュールのストップウォッチ機能を使って時間を計測することができたり、かかった時間を手動で入力することも可能です。

ただ、もう少し機能を進化させて自動計測ができるようにしたいと考えていますが、現状では、ストップウォッチを用いた集計が主な方法です。

岩田様:
案件処理にかかる時間ではなく、リードタイムというか、事業部への返答までの時間も大切な要素だと考えています。現実的に考えると、法務メンバーたちは弁護士のように厳密な時間計測を行う必要はないため、細かく分単位で時間を計るほどの労力を割く必要性は必ずしも感じていません。

大まかな話としては、案件対応にどれくらいの時間がかかっているのかを知りたいと思っています。例えば、一つの案件に1時間程度かかるとして、それが3時間かかっていたとすると、何か問題があるのかな、何かトラブルがあるのかな、と気付けるかもしれません。ですので、全ての案件を分単位で把握するまでのことはないと思います。

法務案件は、事業部から法務に案件が入ってきてから、契約書ならレビューを行い、返答し、事業部の担当が相手方に返答し、相手方が何か言ってくる、といったプロセスがあるので、案件が完了するまでに結構な時間がかかることがあります。

ですが、時間がかかっているからといってそれが法務の問題であるわけではありません。もし経過時間を集計するのであれば、ボールが法務に来てからどれだけの時間ボールを持っていたか、が分かると便利だと思います。

山本:
はい、これも多くの企業からいただくご意見で、法務がボールを持っている時間と全体の完了までの間で、どちらがボールを長く持っていたのか、どれくらい時間を持っていたのかを知りたい、というお声があります。

事業部への回答までの時間が、法務が唯一コントロールできるので、法務がボールを受け取ってから回答をするまでの集計機能を提供しています。ただ、多くの企業の方々から「全体を見ることが必要だ」といったご意見をいただいていますので、次の段階では全体を取り込めるようにしようと思っています

参加者からのご質問: 契約書レビュー時に弁護士的なコメント機能はある?

山本:
次のご質問です。

「契約書レビュー時に弁護士的なコメントが表示される機能はあるのか」

これについても私の方で回答をしますと、OLGAの法務データ基盤モジュールとは別に弊社が開発・提供している OLGAのAI契約レビューモジュールというAI契約書レビュー支援クラウドで確認することができます。

参加者からのご質問: OLGAの法務データ基盤モジュールの料金体系は?

山本:
次のご質問です。

「OLGAの法務データ基盤モジュールの料金形態について教えてください」

これも私の方で回答をします。相談元となる事業部が何名いてもOLGAの法務データ基盤モジュールの料金には関係はなく、あくまでOLGAの法務データ基盤モジュールをお使いになる法務部の人数に応じてアカウントをご発行する料金形態になります。アカウントを持つ方は限られるため、法務部やコンプライアンス部、場合によっては知的財産部まで広げてご利用いただいているケースもあります。

参加者からのご質問: 他の人に意見を求める時はどうしているか

山本:
ありがとうございます。参加者の方から追加でご質問がきました。

「自分にアサインされた案件について他の人に意見を求める時はどうしていますか」

岩田様:
例えば、Aさんにアサインされた案件がBさんの専門分野であるとしたら、その案件の二次担当者としてBさんを追加します。その案件を対応するなかで、AさんとBさんとの間でやり取りや質問が発生するので、それがノウハウの共有につながると考えています。

山本から岩田様への質問: 案件の割り当てる基準や考え方は?

山本:
参加者からのご質問に回答し終わったので、私から岩田さんについての質問です。

岩田様は法務部門の全メンバーを統括していて、全案件の担当への割り当てを部長として担当していらっしゃいますが、割り当ての基準や考え方にノウハウが存在すると思っていまして、どのようにお考えなのでしょうか?

岩田様:
弊社では3名のメンバーがおり、1名が契約担当、2名がコンプライアンスを担当しています。コンプライアンス担当は個人情報の取り扱いを含む全般的なコンプライアンスを含んでいます。そのため、契約担当は実質1名なので、契約関連の案件は必然的にその担当に行きます。コンプライアンス関連の割り当てはもう少し柔軟に考えています。

もちろん私自身が直接対応する案件もあります。それは、その案件の戦略的な重要性や緊急度によりますね。あとはメンバーに全ての対応を任すわけではなく、メンバーがまず対応し、私がその後でダブルチェックを全ての案件で行うようにして、業務品質を担保する体制にしています。

山本から岩田様への質問: 案件の対応期限の設定はどうお考えですか?

山本:
ありがとうございます。追加のご質問ですが、大量の案件に対する対応期限の設定について、岩田様はどう考えていますか。

岩田様:
基本的には、事業部の依頼者から指定された期限を遵守するように対応しています。ただし全てがスムーズに進むわけではなく、「これは具体的にどういう意味ですか」といった質問が必要になったり、詳細を追加で聞く必要があるなど、必ずしも期限通りに終わるとは限らないこともあります。

法務案件は事業部とのコミュニケーションが重要になるので、それにかかる時間を考慮に入れて「いつまでに仕事を終えるべきか」といった判断を下しています。

山本:
丁寧にご回答いただきましてありがとうございました。最後に岩田さんから一言コメントをいただけますでしょうか。

岩田様:
皆様からの質問を聞いていて感じたことですが、OLGAの法務データ基盤モジュールは米国で言うと「マターマネジメント」と呼ばれるサービスだと思っています。マターマネジメントとは、法務案件を管理する人々、特にマネージャーにとって、業務効率を飛躍的に向上させ、クオリティを高めるためのシステムです。法務データ基盤システムとしてのOLGAの法務データ基盤モジュールを法務部として使うことで、今までの苦労が解消されると思います。興味がある方はぜひ試してみてください。

本日はありがとうございました。

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