案件のステータス管理やナレッジの管理に抱えていた課題をOLGAの法務データ基盤モジュールで解決できました
※写真は左より板倉様、山野様、内河様、寺谷様
住信SBIネット銀行株式会社 内河様、山野様、寺谷様、板倉様に、OLGAの法務データ基盤モジュール の導入背景や目的、導入後の変化について伺いました。
事例の概要とOLGAの法務データ基盤モジュール導入前後の変化
会社や事業の概要について教えてください
板倉さま:
住信SBIネット銀行株式会社は2007年に開業したインターネット専業の銀行で、2023年3月に国内ネット銀行で初めて東証スタンダード市場に上場いたしました。従来の銀行と異なり店舗を持たず、最先端のテクノロジーを駆使し、高度なセキュリティのもと、利便性の高いサービスをお客さまにご提供している点が特徴です。口座数も700万口座、預金残高は9兆円を突破し、多くのお客さまにご利用いただいております。近年では顧客基盤を持つ事業会社さまに当社の持つ銀行機能をフルラインナップで提供するBaaS(Banking as a Service)事業「NEOBANK®」*サービスの提供や、データ事業・カーボンクレジット事業などの非金融事業も展開するなど、さまざまな事業を推進しています。
*「NEOBANK®」は住信SBIネット銀行の登録商標です(登録商標第5953666号)。
法務の体制と業務内容について教えてください
板倉さま:
法務・コンプライアンス部は、元々は総務部内の一グループだったのですが、独立して部署となった部門になります。その際に別部門だったコンプライアンス部門も担当するようになりました。
現在は4名で対応にあたっており、管轄業務は契約審査業務や法律相談、広告関連の審査や全社のコンプライアンス施策、内部通報制度の対応などを行っています。
グループ会社の法務相談も当部で受け付けており、案件の数としては、契約審査業務だけでも月に120~150件あり、法律相談やそのほかの業務を合わせると200件近くの相談をいただく月もあります。
そのうち、OLGAの法務データ基盤モジュールで受け付けているのはメインとなる契約審査です。
OLGAの法務データ基盤モジュール導入前の法務案件管理の状況と課題について教えてください
板倉さま:
一番大きな課題として認識していたのは、各案件のステータスが管理できていなかった点です。案件の数に対し、対応にあたるリソースは限られておりますので管理に割く時間がとれていませんでした。当社は事業部にワークフロー内で起案してもらうことで法務部の案件対応が始まるのですが、複数の案件を対応するにあたり、今、法務部か事業部かどちらがボールを持っているのかを管理できず、過去のメールのやりとりを遡って確認することから対応が始まることがあり、いたずらに時間を要していました。事業部の依頼者との間で認識の齟齬が生まれることもあり、結果として案件対応が長引いてしまうこともありました。
また、ナレッジの管理についても課題を感じておりました。やりとりが基本的にメールということもあり、過去の案件情報を参照するにはメールを検索する必要がありますが、その検索性は必ずしも良いとはいえませんでした。また、退職者が出た際などはそれすらも難しく、ナレッジを保管する方法を模索していました。
OLGAの法務データ基盤モジュールを知ったきっかけや導入までの経緯について教えてください
山野さま:
ネット上でバナー広告を見かけたのがきっかけだったと思います。前々から先ほどお話した課題に対し何か良い方法はないか探していたので、リンクから製品ページへ飛び、問い合わせを行いました。
板倉さま:
営業の方の説明を聞いてみて、案件のステータスを管理でき、さらにやりとりに応じて自動的にステータスが変わるということで、まさに探していた機能だと感じました。他のサービスも検討はしていたのですが、他のサービスでは、手動で管理ができる、という程度のものだったので、OLGAの法務データ基盤モジュールは非常に魅力的に感じました。この機能については実際に利用しているなかでも、想定していた通りの効果を感じています。
正式導入前のトライアルにおいては、案件の受付方法について細かく検討いたしました。当社では法務相談をする際は、既存のワークフローで帳票を起票する決まりとなっており、そのルールを継続したうえでどのようにOLGAの法務データ基盤モジュールに案件を登録するかが検討材料となりました。相談者がワークフローで起票したあと、別途OLGAの法務データ基盤モジュールに登録するのは二度手間になりますし、当部側で作成するにしても工数が増えてしまう形になるので、何か良い方法がないかGVAさんに相談しました。相談させていただいたところ、新機能としてワークフローの受領確認の自動送信メールを用いて、OLGAの法務データ基盤モジュールに自動で案件を作成する案を提案いただき、さらに自動送信メールの中から一定の情報を転記できるとのことで、その点も含め、導入を決断しました。導入に向け、課題となる部分に対し柔軟に対応いただけたことも導入の大きな決め手だったと思います。
内河さま:
会社全体、経営目線という点で考えますと、当部は会社の規模に対し限られた人数で対応していることもあり、効率化に対する仕組みへの投資に対しては比較的恵まれている環境にあるのかなと思います。より一層、スピード感をもって対応を進めていくために今回の投資は必要であると報告したところ、大きな議論もなくぜひ進めてほしいという反応を得られました。
OLGAの法務データ基盤モジュールの事業部への導入方法や流れについて教えてください
板倉さま:
事業部へOLGAの法務データ基盤モジュールを通した依頼方法を展開する際は、システムが変わることになるため質問が来ることを想定していたのですが、実際はほとんど質問が来ず、自然に受け入れてもらえました。この点は良い意味で予想を裏切られた形です。何か変更がある際はどうしてもネガティブな意見が出てしまうものだと思いますが、それがなかったため当部としては非常にポジティブな印象を受けました。
OLGAの法務データ基盤モジュール導入後の効果について教えてください
板倉さま:
まず、当初の狙いであったステータス管理については十分に効果が出ていると感じています。やはり”自動で変わる”という点が大きくて、わざわざ手を動かさなくても実態に沿ったステータスが常に確認できるのは非常にありがたいです。
山野さま:
他には検索の容易性も良いですね。過去案件を調べる際に検索バーからキーワード検索をかけるとすぐにヒットしますし、ヒットした先にすべての情報が集まっているのでOLGAの法務データ基盤モジュール内だけで過去案件の検索が完結するのが非常に良いです。
また想定していなかったこととしては、新たに追加された機能になるのですが、同一取引先の案件の自動検索がとても便利です。
事業部側への効果についてはいかがですか
板倉さま:
デイリーレポートは事業部にとってもメリットになっているのではと思っています。毎日自分の案件が今どのような状態なのかを確認できるようになったことで、事業部側としても”今誰がボールを持っているか”を意識してくれるようになったと思います。例えば長期の案件になりますと、事業部側が無意識に案件を止めてしまったりすることもあったのですが、自分が止めてしまっていることに気づく手段ができたことで結果としてストップしてしまう案件が減った感覚があります。これは法務部目線でもありがたいですね。
OLGAの法務データ基盤モジュールに対する今後の期待について教えてください
板倉さま:
サービスの方向性のようなものは今も当部に合っていると感じていますので、このまま続けていってほしいなと思います。細かい点をアップデートいただき、さらに使い勝手が良くなると非常にありがたいです。
また、ワークフローなど既存のシステムとの連携が強化されるとありがたいですね。現状も導入時に開発いただいたワークフローのメールの取り込みを活用していますが、そのような仕組みが増えていくとさらに使い勝手が良くなっていくのではと思います。
他の会社の法務を担っている方へのメッセージ をお願いします
板倉さま:
対応する案件が多い企業の法務部の方にはOLGAの法務データ基盤モジュールは合っていると思います。
案件が少なければ案件のステータスなどを管理しなくても頭の中で整理するか、例えばExcelなどで整理すれば対応できてしまうと思いますが、案件が多くなってくるとどうしても管理ができなくなってしまうタイミングがくると思います。そういったときにOLGAの法務データ基盤モジュールの自動化の仕組みは非常にマッチしており、効果を発揮してくれるのではと思います。