リーガルチェックの統一的な運用ルールが無く、現場任せになってしまっていた課題をOLGAの法務データ基盤モジュールで解決できました
株式会社法学館 深澤様、新井様に、OLGAの法務データ基盤モジュール の導入背景や目的、導入後の変化について伺いました。
事例の概要とOLGAの法務データ基盤モジュール導入前後の変化
会社や事業の概要について教えてください
弊社は、憲法価値を実現できる志の高い法律家・行政官を育成したいという願いを込めて1995年5月3日の憲法記念日に設立しました。
設立当時は、「伊藤真の司法試験塾」として、司法試験の受験指導を行っていましたが、現在では「伊藤塾」の名称で、司法試験をはじめ、司法書士試験や行政書士試験などの法律資格、公務員試験の受験指導事業を行っています。また、小学校低学年を対象としたアフタースクール事業、進学・就職を見据えた日本語教育なども行っております。
開塾以来、多くの法律家・行政官を輩出しております。
貴社の法務体制と具体的な業務内容について教えてください
新井様:
弊社の法務部門としては、「コンプライアンス課」が設置されています。
深澤様:
コンプライアンス課の人数は、運用体制としては5名です。
法務専任の社員はいないため、各部署から集まって、全員が兼務という形で法務やコンプライアンス管理業務を行っています。
新井様:
主要業務としては、ポリシーや規約の策定・見直しや、コンプライアンス違反が発覚した際の調査や是正措置などを、他部署と連携しながら行っています。
また、契約書のチェックや、ハラスメントやアルバイト関連の相談受付も行っています。
OLGAの法務データ基盤モジュール導入前に抱えていた課題について教えてください
新井様:
OLGAの法務データ基盤モジュール導入以前は、契約のチェック等は各部署の責任者に一任しており、懸念事項がある場合は、社内メールにてコンプライアンス部門のチェックを受けるという形でした。
そのため、リーガルチェックの統一的な運用ルールが無く、ナレッジの蓄積もできておらず、その都度判断が必要でした。
深澤様:
以前は「コンプライアンス課」ではなく、必要な時に集まって対応を行う「コンプライアンス室」という臨時組織がありました。そこでは、何かが起こった際や、大きな契約関係のみを見ていたため、通常の契約書チェックというような実務的な業務は行っていませんでした。
そのため通常の契約書チェックは各部門の責任者に一任されていた訳ですが、事業の性質上、部門責任者に法律知識のある者が多かったということがそのような体制となっていた一因です。
例えば「司法試験課」や「司法書士試験課」などがあり、一定の法律知識がある者が責任者をやっている部署がほとんどだったので、現場に任せていました。
また、契約書の管理も全て紙ベースで行っており、分析等ができていなかったことも課題でした。
OLGAの法務データ基盤モジュールの導入はどのように進められましたか
深澤様:
「コンプライアンス室」から現在の「コンプライアンス課」になった経緯は、コンプライアンスに関する意識の高まりに伴い、経営層から全ての契約書を一元的にチェックする体制を構築しようという方針が示されたことです。
その方針を受け、契約チェックの一元管理を行っていくにあたり、顧問弁護士の先生からOLGAの法務データ基盤モジュールをご紹介いただいたのが導入のきっかけでした。
導入後は、どのように依頼を受け付けていますか
新井様:
法務案件は全て、事業部(依頼者側)がOLGAの法務データ基盤モジュールのフォームを通して依頼することを必須としています。
依頼を受けた後は、OLGAの法務データ基盤モジュールで担当の割り振りやコンプライアンスチーム内でのやり取り・依頼者とのやり取りを行っています。
コンプライアンスチーム内では判断できない案件は、顧問弁護士にリーガルチェックを依頼し、修正していただいた上で、事業部に戻しています。
そうして出来た契約書の最終のバージョンを社内の共有フォルダーに保管し、案件完了としています。
実際に導入いただいて、抱えていた課題は解決されましたか
新井様:
はい。依頼窓口を統一したことで、案件管理を漏れなく行えるようになりました。
件数も、今までは管理していなかったため数えていなかったのですが、予想より多くて驚いています。書類に捺印が必要なものは全部OLGAの法務データ基盤モジュールを通すことになったため、契約書以外の注文書などの案件も入ってきているためだと思います。
それから、法律相談なども、以前より依頼しやすくなったのだと思います。アルバイトの雇用関係や、業務委託契約関係の細かいところの相談が、OLGAの法務データ基盤モジュールに寄せられるようになりました。
やり取りを含め案件をOLGAの法務データ基盤モジュールに蓄積して、今後の法務案件処理の参考にしていきたいと思っています。
事業部の方、依頼者側の方の反応はいかがでしたか
新井様:
ネガティブな反応や質問はそれほどなく、皆さん受け入れてくださいました。
フローを変更する前に社内説明会を行い、資料を社内の掲示板サイトに投稿したことと、依頼の操作自体が簡単なため、十分理解してもらえたのかなと思っています。
深澤様:
社内説明会には顧問弁護士の方にも出てもらい、社員の説明だけでは物足りないところまで詳しく説明してくれたため、問題ありませんでした。
これまでのやり方と比べて、顧問弁護士の方とのやり取りについては変化はありましたか
新井様:
OLGAの法務データ基盤モジュールの導入にあたり、契約チェックの運用について顧問弁護士の先生とも共有できたため、以前より依頼がしやすくなりました。
フォームでの依頼受付によりチェックに必要な情報を収集しやすくなったため、顧問弁護士の先生への依頼時にもスムーズに情報共有できています。
また、これまで同様メールで先生とやり取りしながら、外部連絡アドレスの機能を使ってOLGAの法務データ基盤モジュールに先生とのやり取りを蓄積できています。
OLGAの法務データ基盤モジュールを導入したメリットや、効果を感じている点があれば教えてください
新井様:
まず1点目が、契約書関連の全量や契約書の更新時期を把握しやすくなったこと。
2点目が、NDAや業務委託契約書・雇用契約書の雛形が作成できたこと。このひな型は、顧問弁護士のリーガルチェックを受けながら、当社の契約内容に合わせて作成したため、安心して使っています。
OLGAの法務データ基盤モジュールを導入し、契約チェック体制を構築するにあたり、顧問弁護士の先生と現状の共有や必要なひな型の選定ができた点が大きかったです。
ひな型ができたことによって、各部署の担当者の負担も減ったと思います。
3点目が、外部連絡アドレスの機能です。顧問弁護士とのやり取りが自動で蓄積されるため、必ず先生との連絡の際にはこの機能を使用しています。
ひな型は、OLGAの法務データ基盤モジュールのひな形管理に格納してくださっていますか
新井様:
実は最近までひな型管理の機能を知らなかったのですが、今後は使おうと思っています。
今は、社内の掲示板みたいなところにアップして、すぐ使えるような形にしています。
OLGAの法務データ基盤モジュール導入後のサポートについて、感じているところがあれば教えてください
新井様:
案件が管理しやすいように依頼フォームの修正など色々アドバイスをいただきました。
フォーム自体も、項目の追加が簡単にでき、カスタマイズできるため非常に助かっています。
OLGAの法務データ基盤モジュールに今後に期待していることがあれば教えてください
深澤様:
業務を更に効率化したい気持ちはありつつも自分たちで考えていくのに限界があるため、業務効率化の提案や新機能の詳しいご紹介等がよりあったらいいなと思います。
新井様:
細かいところですが、フォームに入力した後、送信前に確認画面があると、誤入力があった場合に修正できるため良いという意見が、社内でありました。
他の法務の方、OLGAの法務データ基盤モジュールを検討中の方に向けてメッセージをお願いします
深澤様:
私達は専任の法務ではないため、あまり言えることも無いのですが、専門のスタッフでは無くても使いやすい仕組みだというのは確かだと思います。