GVA TECHの法務部と共に成長してきた OLGAの法務データ基盤モジュール はもはや戦友です
GVA TECH株式会社 CFO・経営企画部 部長 板倉 侑輝、経営企画部 法務グループ 弁護士 荻野 啓、法務グループ 吉川 和代が、OLGAの法務データ基盤モジュール についてインタビューに答えました。
OLGAの法務データ基盤モジュール 導入以前の法務案件の受付管理体制と課題を教えてもらえますか。
板倉:
GVA TECH CFOの板倉です。法務全体も管轄している視点から思うに、法務チームは、常時3~4名体制ですが、他の仕事も兼務しており、その中で優先順位を付けながら仕事を進めていかなければなりません。
案件管理については、スプレッドシートで管理し、誰が担当するかをSlackなどで連絡しあっていました。案件管理は、タイミングなども含め、すべて人の入力に頼っていました。入力内容についても、事業部の人が入れた情報を、担当者が再度スプレッドシートに転記するなど、二重に手間がかかっていました。
その上、スプレッドシートでは優先順位の高いものがどれなのか、完了している案件がどれなのかが発見しづらく、また、誰が担当するか?それをいつ決めるか?など、案件をシェアして進めていく上では、スピード感に欠ける状況だったと思われます。
法務の4つ課題
社内弁護士 荻野:
感じていた課題について、事業部からの声と合わせて詳細にご説明します。
- 案件の状態、法務担当者の業務状況の可視化ができていないこと
- 手動の作業による工数のムダ
- 審査のフローが担保されていないこと
- ナレッジ(過去の検討内容等)の共有が進まないこと
詳細1.可視化ができていないこと
以下の三者で、それぞれ案件についての把握ができていませんでした。
マネージャー(CFO板倉)
- 法務で現在何件の案件が仕掛かり中なのか
- どの部員が何件抱えているのか納期から遅れている(あるいは時間がかかっている)案件はないか、どのくらいの遅れなのか
- 上記の問題があるのか、あるとしたらその原因は何か
板倉:
法務業務の全体状況が見えず、どこに問題があるのかもわからないので部全体での業務改善が難しい状況でした。
各法務担当者(荻野・吉川)
- 自分の手持ちは今何件であるか
- 締切の近いもの、難易度が高いもの、重要度の高いものはどれか
- 日次での手持ち案件の優先順位の確認
吉川:
兼任で担当しているため、他の業務との兼ね合いで優先順位が下がりがち、自分の手持ちの把握が疎かになり納期遅れを起こしやすい状況でした。
事業部の依頼者
- 現在自分がどの案件を法務に依頼しているのか
- 依頼中の案件のステータス(自分のボールか、法務のボールか、法務で現在担当しているのは誰か等)
- 依頼中の案件の期日(どのくらい迫っている/遅れている)
荻野:
事業部門の岩崎さんに聞いてみたところ「法務に依頼したら通常進捗の確認まではせず、法務が納期に間に合うかが見えないのでストレスを感じていました」とのことでした。
詳細2.手動による工数のムダ
- 「案件管理台帳」は手作業での入力だが、その入力項目は事業部の入力した情報を転記しているにすぎなかった。
- 事業部の依頼も、記入欄は自由記載のため、入力項目が案件の都度バラバラで、質疑の時間が嵩む傾向があった。
- 法務担当者・管理部担当者ともに、案件のステータスは「案件管理台帳」で確認、個別の契約書の修正内容や質疑(修正の経緯・理由)は契約書ファイルのコメントを確認とそれぞれ使い分けなければならなかった。
荻野:
スプレッドシート、契約書ファイル、Slackと3つのツールに同じような情報を入力するのは単に工数のムダだと感じていました。また、後から案件を遡る際にも、それぞれのツールで検索をかける必要がありました。
詳細3.フローが担保されないこと
- 契約書審査のフローはツールを介しているため事業部にも浸透していたが、それ以外はチャットツールでの連絡となったため事業部としても依頼の際に混乱があった。
- 事業部からの依頼は、個別のメンションであるため、メンション漏れなどはたびたびあった(メール、Slack等のチャットツールでも同様のことが起きうる)。
- (数は多くないが)事業部担当者が急いでいる時、チャットツールのDMで法務担当者に直接依頼する場合もあった。そのようなケースでは、マネージャーはじめ他の法務部員に案件の存在を共有できず、案件管理台帳への記載がされずに押印時に混乱するなど、管理上の問題が発生していた。
- 案件の納期について明確なルールがなく、案件の都度、事業部と法務の個別相談で決めていた。
- 案件の「仕掛かり」「終了」などのステータスの変更も手動で行っていたため、ステータス更新の記入漏れなどが発生していた。
荻野:
フローの確立がされないことで、本来不要な調査や、コミュニケーションの時間を取られることがありました。工数のムダであると同時に、業務管理の質という面でも問題があったと思います。
詳細4.「ナレッジ(過去の検討内容等)の共有が進まないこと」
- 契約書等のファイルをフォルダで管理するのは、案件横断的に過去の検討内容を探したり、同一の取引先で何があったかを把握するのに適さなかった。
- 案件管理台帳は、同一の取引先の有無等は把握できるが、検討内容は契約書ファイルを見ないとわからなかった。
- コメントが難しいため、契約書の修正に反映しないナレッジの共有が難しかった。
板倉:
法律相談や同一の類型の契約書に関する検討結果の共有ができず、新たに入った法務部員が苦労していました。
法務案件の処理の流れを教えていただけますか。
荻野:
社内稟議回付前には、契約書のチェックを必須としています。
契約書等のレビュー・広報案件の法務チェック・申込書類のチェックなど、基本的な判断を法務で担当しています。ビジネス側の意向も汲み取りながら、取引にできるだけ使いやすい情報や成果物を提供したいと思っています。
OLGAの法務データ基盤モジュール 導入時に苦労した点があれば教えていただけますか。
吉川:
法務部内でテストを繰り返し、OLGAの法務データ基盤モジュール での案件処理の体幹とでもいうべき感覚を鍛える必要がありました(笑)。
依頼が来たらできるだけ早くアサインをするように心がけてはいたのですが、案件が届くタイミングが当初はメールだったため、気が付かず、初動が遅れたりもしていました。依頼者目線で対応したい気持ちではあるものの、若干空回りもありました。
今では、Slackとの連携もかない、スムーズなやり取りができるようになってきました。
OLGAの法務データ基盤モジュール を使っていると、レビューを含め、工程をアカウント保持者の皆さんに見られている緊張感があり、少しその点に慣れる必要がありました。そのような環境で仕事にウソがつけないところが良いところだと思います。
また、セカンドに安心して投げられる土壌をつくることや、事業部との関係を良くしていくことなど、案件管理以外のことに時間を使うべきだと考えますし、OLGAの法務データ基盤モジュール を使って案件管理をすれば、それが可能だと思います。
最初は、案件の中身を後から確認するために、案件の種類ごとに分けたいという欲求も出るくらい、検索に時間がかかっていました。今となっては検索機能が備わったため、最初の苦労は忘れてしまうくらい、ありがたい機能になっています。
荻野:
OLGAの法務データ基盤モジュールの導入にはあまり苦労した記憶がありません(笑)。吉川さんも話しているとおり、強いて言うならば、導入当初はサービスのα版でSlack連携機能がなくメールでの連絡であったため、事業部の人にフロー変更への抵抗感があったことですが、Slack連携機能が実装された現在は、事業部・法務部ともに便利に使っています。
OLGAの法務データ基盤モジュール 導入後の大まかな流れを教えていただけますか。
吉川:
現在は以下のような流れで法務案件を進めています
- 事業部依頼者がOLGAの法務データ基盤モジュール で依頼(契約書審査、契約書作成、その他法律相談の全部
- 法務の担当者が OLGAの法務データ基盤モジュール で担当をアサイン(ファースト⇒セカンド)
- 事業部・法務間で OLGAの法務データ基盤モジュール でコミュニケーション(依頼者と/ファースト&セカンド)
- OLGAの法務データ基盤モジュール で法務の1st⇒2ndの引継ぎナレッジ共有(セカンド⇒ファースト)
- 法務の担当者が OLGAの法務データ基盤モジュール 上で事業部の依頼者へリターン(ファースト⇒依頼者)
- ナレッジの管理
- 管理部は押印時に OLGAの法務データ基盤モジュール 上の契約書最終案と押印用の差分がないかを確認する。
OLGAの法務データ基盤モジュール 導入後の変化や効果について教えてください。
荻野:
上記のような流れになることにより、従来のフローでは複数のツールを併用していましたが、上記のフローでは OLGAの法務データ基盤モジュール で一元化できていることから、審査のフローが確立し、混乱が生じてしまう可能性が大きく減りました。また、複数ツールの使い分けに伴う工数も減らせたのも大きいです。
案件管理のために入力していた情報も、自動で(あるいは事業部の入力で)取得できることから自動化が進み、工数のムダが減りました。また、案件の状況の可視化が進み、事業部・法務ともに自分の依頼・担当案件の状況を瞬時に見られるようになったことで、業務改善の土台ができました。
ナレッジ共有の土台もできたように思います。どの案件も OLGAの法務データ基盤モジュール 上で検討され、コメントも検索対象なので、気になった部分はまず OLGAの法務データ基盤モジュール で検索するようになりました。
吉川:
質問等のやり取りに OLGAの法務データ基盤モジュール のメッセージは便利なため、依頼者とコミュニケーションの質が上がり、量も増えた気がしています。
その他、OLGAの法務データ基盤モジュール で気に入っている機能があれば教えていただけますか。
吉川:
検索機能で過去の似たような案件をすぐ参照でき、しかも、法務部内や事業部とのやり取りが確認できるため、契約書レビューの方向性も決めやすいと思います。
また、法務チーム内で、メッセージ上で相談できるところがいいです。チーム内メッセージに、まずはメンバーにメンションをせずに自分で調べたことや参照URLを書き留めています。他にも、考え方の方向性や後で伝えたいことを箇条書きにしておき、一次保存しながらレビューをすすめるようにしています。この使い方が個人的には気に入っています。
法務部ないでは、ファーストに難解な部分をセカンドに解説して戻してもらうようにしています。それにより OLGAの法務データ基盤モジュール 上にナレッジが蓄積されていくので、ただの案件管理ツールではなく思考のプロセスの見える化ができる場所だと思っています。
荻野:
案件一覧によって
①自分が今何件抱えているか
②その中で優先順位の高いものはどれか
を、瞬時に判断できるところが気に入ってます。
検索機能も気に入っており、以下のシーンでは特に活用しております。
- 過去の類似案件の修正例を探す
- 同一の取引先案件を探す(過去案件の経緯の把握・矛盾した回答の回避)
- 過去に検討した内容を探す
- 同一の法令に関係する相談(個人情報保護法、景表法、独禁法)
- 同一の事業に関する契約書」
OLGAの法務データ基盤モジュール 利用にあたって、事業部の感想をいただけますか。
法務だけでなく、事業部の声として、OLGAの法務データ基盤モジュール を使った法務相談を頻繁に行っている事業部門担当者の岩崎にも話を伺いました。
岩崎:
事業部側としては次のようなメリットを具体的に感じております。
- 新しいツールを使ったり覚える必要がないので、負担が全くなかった。
- 納期が明確にわかるようになって便利。
- 自分の出した依頼の状況が、日次でメール送信されて、依頼したまま忘れることがなくなった。ひいては納期遅れも随時分かるようになった。
- 法務からの回答が以前よりも早くなった。
OLGAの法務データ基盤モジュール の利用にあたって、管理部全体の感想をいただけますか。
板倉:
管理部全体としては具体的には次のようなメリットを感じております。
- スプレッドシートでの運用時と比較して、案件記入漏れがなくなった=押印時に混乱することがなくなった。
- 案件の終了確認と、契約書が合っているのか(修正最終版と押印用の比較)が同一ツール上でできるので楽になった。」
OLGAの法務データ基盤モジュール 利用にあたって、せっかくなので社長の感想をいただけますか。
代表 山本:
僕も弁護士としてスタートアップ法務をやっていましたが、GVA TECHでは経営者としての仕事が中心であるため、これまで法務にはタッチしておらず、どのように案件を進めているかもあまり把握してなかったんです。
OLGAの法務データ基盤モジュールで法務案件の状況や案件をどのように進めていくかのプロセスが完全に可視化されたことから、GVA TECHの法務部のレベルもわかりましたし、事業部がどのような形で依頼して無理を言っているかもわかりました。
ほとんどの会社の経営者は法務については素人なはずなので、逆にどのように自社の法務が対応しているかをたまに覗いてみて把握するには、手前味噌ですが良いツールだと思いました。
OLGAの法務データ基盤モジュール への今後の期待を聞かせてください。
吉川:
AI契約レビューツール、ワークフローツール、電子契約ツール、締結済みの契約管理ツール等の多くのツールと連携して法務の課題を一気通貫で解決できるようにしていってほしいです。あと小さいところで言うと、法務チームが押す「ありがとうございます」スタンプが欲しいです(笑)。
荻野:
ダッシュボードで案件の状況がグラフのように俯瞰的に確認できる機能が欲しいです。また、検索機能もさらに良くなるポテンシャルがあると思いますので、充実を期待しております。