アナログに近い形で行っていた案件管理についての課題をOLGAの法務データ基盤モジュールで解決できました
株式会社ホープ 益田様に、OLGAの法務データ基盤モジュール の導入背景や目的、導入後の変化について伺いました。
事例の概要とOLGAの法務データ基盤モジュール導入前後の変化
会社の概要を教えてください
益田様:
株式会社ホープは、自治体に特化した総合サービス会社です。
いわゆる持株会社で、株式会社ホープ自体は2024年10月現在収益事業を行っておらず、3つの子会社が事業会社として存在しています。
子会社は、株式会社ジチタイアド、株式会社ジチタイワークス、株式会社マチイロの3つです。ジチタイアドとジチタイワークスの2社がホープグループの主な事業を行っており、マチイロは2024年3月にできたばかりの子会社です。
その2社で行っている事業としては、まずジチタイアドが、自治体関連の広告事業、自治体に対する企業版ふるさと納税支援事業、自治体で抱えている空き家問題への対策事業の3つです。
ジチタイワークスは、現状はメディア媒体の発行と、マーケティングに特化した会社です。マーケティングは、自治体に営業したいけれどどうしていいか分からないという企業に向けて、弊社が長年培ってきた自治体とのリレーションを活用し、自治体との繋がりを作るためのマーケティング支援をするという事業です。
ジチタイワークスでは、この他にも、例えば公務員個人のお悩みを解決する仕事や自治体の課題に対して直接我々がもつソリューションで解決する業務などを行っています。
法務の体制を教えてください
益田様:
法務課は、2020年頃設置されたのですが、設置当初から私の1人体制でグループ全体の法務業務を担っています。上司は取締役CFOです。
具体的に法務で対応している業務内容を教えてください
益田様:
概念として、大きく2つ、受動業務と能動業務に分けています。
受動業務に関しては一般的な法務業務、例えば契約書管理や契約書レビュー作成、法務相談など、要するに事業部側の依頼を受けるサポート業務です。
もう1つの能動業務には、いくつかあります。
まずは、一般的ですが、全社に向けた法務研修を年に6回~7回やっています。 それから、直接法務の業務というわけではないのですが、会社のリスク管理に対応する「リスクコンプライアンス事務局」という組織に法務として参加しており、リスクが顕在化しないよう未然防止するための具体的な対策を立てて管理し、PDCAを回していくというようなことをやっています。
OLGAの法務データ基盤モジュール導入前のフローを教えてください
益田様:
Googleフォームを使って依頼をしてもらい、Googleフォームで上がってきた案件はスプレッドシート上に自動的に記録されていくため、そこに手書きで補足や詳細を書き込むという形で、一元管理をしていました。
ただ、例えば社内用のコミュニケーションツールで直接「こういう契約書が今上がってきたんですけど見てもらえますか」とか、内線電話で「こういう案件があるんですけどどう思いますか」というような相談が来るということもありました。
結局そういうものについて、
- どういう相談が来てどういう対応をしたのか
- 一次的にはこういう対応をしたけれど二次的にはこういう対応をした
- 相手先からこういう返しがあったから三次的にこういう対応をした
というところの管理ができていなかったんです。そのため、後で見返したときに「今月何件ぐらい相談が来て、どういう対応したっけ?どういう案件があったっけ?」と、自分の手書きメモやスプレッドシートややりとりの履歴など、あちこち確認しに行ったりするのが結構大変な状態でした。
OLGAの法務データ基盤モジュール導入前に抱えていた課題を教えてください
益田様:
1人法務でやっていて、喫緊の課題などが直接的に何かあったわけではないんですけれども、先を見据えたときに、明らかに対応工数が足りなくなると思っていました。
この人手不足のご時世なので、なかなか法務人材もすぐに採用できるわけではない状況ですし、極力1人で長く先までやっていける体制を作っておきたいということが念頭にありました。
その中で、アナログに近い形でやっていた法務案件管理を集約したい、効率化したいというところが、1つの課題でした。
OLGAの法務データ基盤モジュールはどのようにして知りましたか
益田様:
いわゆる法務テックと言われるものについては、片っ端から情報収集しているんです。最初に問い合わせフォームから資料請求をし、営業の電話がかかってきて30分ぐらいの面談、というところまで、大体どの企業ともやっています。
そのため、メールは毎日のように色々なところからたくさん来る中で、おそらくGVA TECHについても、同様だったと思います。
OLGAの法務データ基盤モジュール導入までの流れを教えてください
益田様:
営業メールもちゃんと見るようにしているので、その中でOLGAの法務データ基盤モジュールのメールを見たときに、「これは非常に良さそう」と、目に留まったんです。
その後検討し始めている時に、たまたま他社のOLGAの法務データ基盤モジュールのユーザーさんとお会いし、聞いたら「OLGAの法務データ基盤モジュール良いよ」と言われて、その場に私の直属の上司も一緒にいたため、スムーズに進みました。
OLGAの法務データ基盤モジュール導入の決め手は何でしたか
益田様:
まず、他社に同じようなサービスが無かったというのが1つです。案件管理ツールって、あるようで無いなと感じていたので、そこが1番しっくりきたところでした。
また、ちょうどSlackをグループ全体で導入したタイミングだったので、SlackとOLGAの法務データ基盤モジュールの親和性の高さも、決め手でしたね。
新しいツールを素早く定着させるためには、いかに現場の負担を少なくするかということが大きなポイントだと感じていたので、その点で、現場がSlack1本で相談依頼からその後の対応まで出来るというのが魅力的でした。
導入後のフローを教えてください
益田様:
Slackに、部署ごとに「○○課×法務課」というチャンネルをつくり、そこにOLGAの法務データ基盤モジュールのフォームのリンクを貼って、「今後法務課への依頼はこのフォームからお願いします」とアナウンスしました。
元々Googleフォームを使っていたので、
現場からすれば、フォームのベースがGoogleからOLGAの法務データ基盤モジュールに変わった、というくらいです。
相変わらず、フォームを通さずにSlackで直接依頼がきたり、内線電話で急ぎの相談があったりはするのですが、そういう場合にはまず対応をしたうえで、私が遡及的にフォーム入力をするようにしています。
OLGAの法務データ基盤モジュールに案件の記録を残して行きたいというのは、ある意味法務課の都合でもある中で、現場にその負担を強いることなく、私の手元でフォーム入力の代行ができる点は、導入後に気が付いた便利な機能です。
導入後、事業部への展開/周知はどのようにされましたか
益田様:
ほぼ何もやっていません。笑 「今後は法務相談はSlackのフォームからお願いします」と発信して、以上です。笑 いちおう、Slackのキャンバス機能をつかって簡易マニュアルを作りはしましたし、そのマニュアル内にGVAさんの使い方動画のリンクも貼っていますが、積極的にHow toのアナウンスはしていないですね。事前に説明会みたいなことをやっても、使ったことないものについてはピンとこないし絶対覚えられないと思うので、まずは使ってみてください、何か間違いがあればその時に指摘します、という方針でやっています。いまのところ、そのやり方で全く支障はないと思っています。
実際に導入後、事業部からの反応はいかがでしたか
益田様:
特に何か使いにくいとか、そういう声はないです。
CC機能を使うことで、依頼者が自分の上司に案件の対応状況を共有したり、上司から同時並行的にコメントをもらうことができたりするのは、好評です。
導入当初抱えていた課題は解決されていますか
益田様:
圧倒的に解決されましたね。
依頼された案件が、どういうジャンルのものであれすべてOLGAの法務データ基盤モジュール上に一覧化されているので、タスク管理という点で圧倒的に楽になりました。期日管理もしやすいので、心にも余裕が生まれた気がします。「今来ている相談は期日まで余裕があるから、いまのうちに来月の法務研修の準備を進めておこう」とか「最近同じような相談が続いているから、全社的に対応を周知しておこう」とか、能動的業務に割ける時間は確実に増えたと思います。
導入の目的としては考えていなかった、予想外のメリットがあれば教えてください
益田様:
今はまだ無いのですが、今後、法務課の人員が増えてきたときにメリットになりそうなところは、例えば分析機能です。
また、今はほぼ利用できていませんが、対応工数の記録ができる機能も、今後上手に使っていければ、かなり効果的なんじゃないかと考えています。
今後のOLGAの法務データ基盤モジュールに期待していることを教えてください
益田様:
長く使いたいし、長く使うものだと思うので、やっぱり他のSaaSとの連動性というのは、すごく期待しますね。
いま、各社が競って便利な法務ツールをつくりだしてくれています。その中で、とくに特定の会社のツールに限定することなく、自社にとって最善のツールを、気軽に組み合わせて使うことができるようになればいいなと思っています。
他の会社の法務の方にメッセージをお願いします
益田様:
OLGAの法務データ基盤モジュールは、一見すると、複数人体制の法務組織用のツールのように思えてしまいますが、実は1人体制の法務だからこそ使えるというのが、実際に使ってみた感想です。
1人法務の場合、刹那的には、ナレッジを蓄積して共有する必要がなく、いつの間にか法務業務がブラックボックス化していく傾向にあると思うのですが、そのままでは、たとえば自分がいなくなったときには後継者に引き継ぐものがなくて困ってしまいます。1人法務から複数人法務に移行していく際にも、共有できるナレッジがなく、効率的な教育ができない可能性があります。
OLGAの法務データ基盤モジュールを使っていれば、案件対応を進めていくことで自動的にナレッジが蓄積されていくので、ナレッジ共有に困ることはなくなります。
また、他社で1人法務をされている方と話をすると、業務範囲が法務業務に限定されず、例えば総務も兼務している、ということをよく耳にします。実際に私も内部監査を兼務しています。だからこそ、日常の法務業務をいかに効率化して、他の業務にも手を割くことができるかということは、1人法務の方が潜在的に抱えている課題なんじゃないかなと考えています。
一方で、1人法務の方ってすごく器用な方が多く、「大変だけど、なんとかやれている」という自負もあるので、ツールに頼るという発想があまりなかったりするかもしれません。そんな方たちにこそ、「OLGAの法務データ基盤モジュールを導入すれば、その頑張りを、もっと違うところに活用できるようになるよ」と伝えたいですね。